- 1.バージョンについて
- 2.アウトラインについて
- 3.トンボについて
- 4.カラー設定について
- 5.画像の配置(貼り込み)
- 6.サイズ・塗り足しについて
- 7.ラインについて
- 8.マスクについて
- 9.オーバープリントについて
- 10.スミノセについて
- 11.ラスタライズ効果設定について
- 12.保存について
- 13.マイター処理について
- 14.データの向きについて
- 15.パスが多いデータ・効果の多用における注意点
- 16.PDFの書き出し方法
1.バージョンについて
- Illustrator8.0→8.0.1
- Illustrator9.0→9.0.2
- Illustrator10.0→10.0.3
- Illustrator CS11.0→11.0.1
- Illustrator CS2→12.0.1
- Illustrator CS3→13.0.3
- Illustrator CS4
- Illustrator CS5→15.0.2
- Illustrator CS6
- Illustrator CC
2.アウトラインについて
必ず文字のアウトラインをとってください。「書式→アウトラインの作成」
1)文字を選択
※ロックされた文字は選択できず、アウトライン化できませんので、その場合は、あらかじめロックを解除してから選択しましょう。

2)上部メニューの[書式]から[アウトライン]を選択

3)パスデータになっていれば、文字のアウトライン化に成功

※アウトライン化後は、文字データの修正が難しいためアウトライン化前のデータを保存しておくか、アウトライン化したデータを別名保存しておくと非常に便利です。
3.トンボについて
ご希望のサイズで制作されていますか?
印刷した物をご希望のサイズで仕上げるためには、正確な印刷仕上がりサイズに基づいて作成されたトンボ(トリムマーク)が必要になります。特にIllustratorでデータを制作されるときはデータ上にトンボを作成していただく必要があります。
正確な印刷仕上がりサイズに基づいて作成されていなければNGになります
Illustratorデータには必ずトンボをトリムマークで付けてください。
仕上がりサイズの大きさの長方形(四角)を作成し、塗りと線のカラーをなしにして「フィルタ」→「クリエイト」→「トリムマーク」を選択。
裏面がある場合は、表裏それぞれの位置が一致するかご確認ください。
1.仕上がりサイズの大きさの長方形(四角)を作成

2.塗りと線のカラーをなしにして[フィルタ]→[クリエイト]→[トリムマーク]を選択

3.トンボが出来ました

<バーションによって、トリムマークの作成方法が異なります。>
■CS3以前
メニューの「フィルタ」→「クリエイト」→「トリムマーク」
■CS4
メニューの「効果」→「トリムマーク」→メニューの「オブジェクト」→「アピアランスを分割」
■CS5・CS6・CC
メニューの「オブジェクト」→「トリムマークを作成」
4.カラー設定について
1色刷りはグレースケールで作成されていますか?
Illusratorの全てのオブジェクトがK版(ブラック)のみで作成、画像はグレースケール(K版のみ)で作成してください。
次のような状態はNGです。CMYK各色が同濃度の場合(例えばCMYK各色20%など)、レジストレーションカラー(トンボに用いるカラー設定)一見モノクロに見えますが、全て4色扱いとなりますのでご注意ください。
RGBカラーや特色で作成されていませんか?
当店はプロセス印刷です。RGBデータのままのご入稿の場合は当店にて自動でCMYKに変換(画像は印刷可能)されますが色が多少変化しますので、CMYKでのご入稿を強くお薦めします。
基本的に印刷に使用するインキは、「プロセスカラー」と呼ばれるCMYKの4色を掛け合わせて使用するプロセスインキか、「特色」と呼ばれるすでに調合済みのカラーインキを使用するかのどちらかになります。
スウォッチライブラリから使用しますとスウォッチパレットに「特色」(スポットカラー)として登録されます。通常のプロセスカラーでの印刷の場合は、データを作成時に登録されました「特色」(スポットカラー)はご入稿時にカラータイプを「プロセスカラー」にご変更ください
データは正常に開きますか?
WEB入稿、FTP入稿やCR-RやMOなどの記憶メディアへのコピーする際にデータが破損してしまうことがあります。
WEB入稿、FTP入稿ではデータを圧縮されますと破損する可能性が低くなります。メディアへのコピーをされた場合は、必ずコピーされた後にメディアから開いて確認してください。
■スポットカラー・特色などは使用せず、したとしても最後に必ずプロセスカラー(CMYK)に変換してください。

■黒の表現について
カラーで黒を表現する方法は二通りあります。一つはK100%の黒。もう一つはリッチブラックと言われる黒です。リッチブラックにすると、黒に深みが出て綺麗に仕上がります。ただ、使用したCMYKの合計が280%以内になるように設定してください。それ以上になりますとインクの裏移りするの可能性があり、印刷物が汚れてしまいます。これはファイルチェックの対象外となりますのでお気をつけください。
また、トンボに使われるレジストレーションカラーは各色100%、合計400%となっておりますが見当合わせに使用いたしますので変更しないでください。

■CMYK変換方法
「ファイル」→「書類カラーモード設定」→「CMYK」
- カラー設定が、RGBになっていないかご確認ください。
- 「フィルター」→「カラー」→「CMYKに変換」
- CMYKに変換されます

5.画像の配置(貼り込み)
■リンクと埋め込み
Illustratorへ画像を配置する場合、「リンク・埋め込み」二通りの方法があります。

・リンク
Illustrator上は簡易表示しており画像が粗く見えます。
(配置画像の保存オプションにより表示結果が異なります)
PSプリンタをお使いでない場合は画像が正常に印刷できません。
簡易表示のためIllustratorの操作性は早いです。
・埋め込み
Illustratorにて実表示しており画像が綺麗に見えるのでレイアウト性に優れています。
実表示のため画像数が多い場合Illustratorの操作性は遅いです。
【注意】入稿時の注意
リンク・・・画像データも一緒に入稿してください。
埋め込み・・画像データは必要ありません。
■配置画像の縮小と拡大によるトラブル
Illustratorへの配置画像を縮小や拡大を行うことによるトラブルについてご説明します。
・拡大することで解像度が下がってしまい画像が劣化してしまう場合
元画像 30mm×30mm 35odpi
配置後 200mm×200mmまで拡大して配置 → 52.5dpi
※画像を拡大して配置すると解像度が減少し画質が劣化

・配置画像を縮小することで解像度が上がってしまいデータが重くなる場合
元画像 300mm×300mm 350dpi
配置後50mm×50mmに縮小して配置 → 2,100dpi
※配置サイズが小さくても画像データの容量は2,100dpi相当になります。
※配置したIllustratorのファイルサイズが大きくなりすぎて保存やデータ送信に時間がかかるだけでなく、作業中の操作効率も悪くなります。

6.サイズ・塗り足しについて

裁ち切り用に背景のみを天・地・左・右3mmずつ伸ばしてください。印刷物を断裁する時、断裁時のズレにより「白」が入るのを防ぐものです。いわゆる「塗り足し」と言われるもので、DTPデザインでは必須です。しかし、伸ばすのは背景のみで、中に入る文字などは、出てしまったり、ギリギリに配置してはいけません。
7.ラインについて

0.2ポイントより細いラインは、かすれたような印刷結果にしかならないため、ネットDEコムでは0.2ptに自動で変換させていただいております。そのため0.2ポイントより細いラインを使用されていますと仕上りイメージと変わってしまいますのでご注意ください。

パスの線は「塗り」で指定するのではなく、「線種」でカラー指定してください。 線幅ナシのラインをヘアラインと呼び、このラインは画面や家庭用のプリンターなどはあるように表現してしまいます。しかしながら、CTPなど精度の高いプリンターでは出力されません。罫線は必ず線幅を指定してください。
8.マスクについて
マスクに使用したオブジェクトの線に色を設定しないでください。 画像などを使用したい形に切り抜く「マスク」又は「クリッピングマスク」機能ですが、使用したオブジェクトの色を指定すると、色が変わったり出なかったりしますので指定しないでください。
9.オーバープリントについて

Illustratorの機能の中に「オーバープリント」があります。上に乗ったオブジェクトや色、下になったオブジェクトや色も、両方とも混ぜ合わさった形で出力されるものですが、画面上ではそのままでは確認出来ず、トラブルの原因となります。意図したものでしたら良いのですが、「オーバープリント」は、データチェックの対象となりませんのでご了承ください。
10.K100%について(スミノセについて)
ネットDEコムでは、K100%(スミベタ)で作成された部分が、写真や文字などのオブジェクトと重なったレイアウトの場合、システム上スミノセ(ブラックオーバープリント)設定になっております。スミノセ設定は、小さな文字等で見当ズレの影響を防ぐために必要な処理となっております。
ネットDEコムでは、K100%+C・M・Yを各3%以上入れていただくことでスミノセの透過現象を回避することができます。デザインに合わせて、設定していただくようお願いいたします。

※スミノセを回避する場合、CMYKの合計が280%以内になるように設定してください。それ以上になりますとインクの裏移りするの可能性があり、印刷物が汚れてしまいます。
11.ラスタライズ効果設定について

ラスタライズ効果設定とは、ドロップシャドウなど、ぼかしの効果を適用した部分における解像度を調整するものです。Illustratorのバージョンで少し変わりますが、「効果」メニューの中の「書類のラスター効果設定」(又はそれに近い言葉)というものがあります。その中の「解像度」を「高解像度」もしくは「その他」で350ppiに設定してください。
12.保存について

Illustrator形式やEPS形式のどちらでも結構ですが、今のところEPS保存が一番安定しているとされております。 保存の際は、必ず作成したバージョンで保存してください。バージョンダウンでの保存はエラーの原因となりますのでしないでください。
13.マイター処理について
■“フチ罫線のトゲ”に注意して下さい。
アウトライン化した文字や、図形などは、線の設定で“トゲ”が出てしまう場合があります。 その場合は、線の設定の見直しをオススメ致します。「イラスト①」のように角が尖ってトゲのようになってしまう場合は、 線の設定を見直してみて下さい。参考例として設定を角丸にしてみると「イラスト②」このようなります。

特に、フォントの形状や複雑な図形などは特に注意して下さい。 お客様が変換したPDFに変換する際はご注意下さい。PDFでは角が尖っていなくても、RIP変換での演算結果で、お客様の意図しない 結果になってしまう場合があります。弊社では、そのまま印刷させていただきますのでご了承下さい。
14.データの向きについて
天地の指示がない場合、作成データからの表裏関係の判断が難しい場合があります。
そのため、作成データ(トンボの外など)に天地の指示をお願いいたします。
作成データ、注文時の備考欄に特にご指示がない場合には、デザインの向きではなく、入稿データの向きのまま、【上を天・下を地】とし進めます。
画像でご説明をしておりますので詳しくは14.データの向きについてをご覧ください
15.パスが多いデータ・効果の多用における注意
イラストレーターでデータを作成する場合や、パスが多いデザインや効果を多用するデザインの場合、ラスタライズ処理を行っていただくことをおすすめいたします。
パスが多いデザインデータや効果が多用されたデザインデータでご入稿の場合、使用ソフトに限らず弊社にて全体を画像化し進行することがございますので予めご了承ください。

※一度ラスタライズ変換処理を行った場合、パス情報が失われてしまうため、『上書き保存』ではなく『別名保存』を選び、ラスタライズ前のデータも残しておくことをおすすめいたします。
※変換前と変換後に大きな変化がないかご確認のうえ、データの入稿をお願いいたします。